異方性熱間加工ネオジム磁石「NEOQUENCH-D」
NdFeBを主成分とした熱間押出し加工によるラジアル異方性リング磁石。多彩な着磁パターンにより、目的・用途に応じたなめらかな回転を実現。
- リング形状磁石としては世界最高峰の磁気特性
- 高い耐熱性
- 磁石内部からの腐食がほとんどない
NEOQUENCH-Dは、超急冷法によって作られたネオジム・鉄・ボロン(NdFeB)粉末をホットプレスしたのち、高度な熱間押出し加工により成形した磁石です。
微細結晶組織を保ったままホットプレス、熱間押出し成形を行い、理論密度に近い高密度と高いラジアル配向度を実現しました。それにより従来、困難と考えられていたさまざまなニーズに対応できるようになりました。
エポキシ電着を標準とした耐食性に優れたコーティングを実施します。磁石素材内部の空孔はなく内部からの腐蝕の心配もありません。
NEOQUENCH-Dの特長
- ラジアル方向の最大エネルギー積は240〜400kJ/m3と、高い磁気特性を示します。
- 接着・組み付け作業が容易に行える長尺リングが可能です。
- 着磁極数、スキュー角などの変更は、着磁ヨークを変えるだけで容易に可能です。
- 内外周面単極着磁も可能です。
- 矩形波、台形波、サイン波の制御着磁ができます。(制御波形は、別途ご相談ください)
- 小径・薄肉・長尺(例:外径6mm、肉厚0.5mm、長さ80mm)はモータのコンパクト化に寄与します。
NEOQUENCH-Dの用途例
NEOQUENCH-Dは、自動車用の電動パワーステアリングモータに使用されており、静粛で自然な操舵感を実現しています。内径側に回り止めを具備した組み付け性の容易な長尺品です。
静粛で滑らかな動作が可能という特性を活かし、精緻で早い制御性能を求められるロボット等のACサーボモータ・DCモータに使用されています。
NEOQUENCH-Dの製造工程
微細組織を維持したままホットプレス、熱間押出し成形を行い理論密度に近い高密度と高いラジアル配向度を実現します。